blog
ダウンライトにしすぎて暗い…?失敗しないLDKの照明計画と、後付けできるリカバリー策
注文住宅の打ち合わせで、天井がスッキリして見える「ダウンライト」は非常に人気があります。モデルハウスのような洗練された空間に憧れて、「全部ダウンライトで!」とオーダーする方も少なくありません。
しかし、実際に住み始めてから「なんだか手元が暗い」「夜、リビングで本を読むのに目が疲れる」といった後悔の声が多いのも、実はダウンライトの落とし穴です。
今回は、特にLDKにおいて失敗しないための照明計画のポイントと、もし「暗すぎた」と感じた時に今すぐできるリカバリー策をお伝えします。
1. 「ダウンライトだけ」が失敗しやすい理由
ダウンライトは天井に埋め込むため、空間を広く見せる効果がありますが、光の性質に特徴があります。それは「光が直下に向かい、天井や壁が暗くなりやすい」という点です。
-
影が強く出やすい: 光が上から真っ直ぐ落ちるため、調理中の手元や、ノートを開いた時に自分の頭の影が落ちて暗く感じることがあります。
-
壁面が暗いと視覚的に暗く感じる: 人は「壁」が照らされていると空間全体が明るいと認識します。ダウンライトを中央に寄せすぎると、壁際が暗くなり、実際のワット数以上にどんよりした印象を与えてしまいます。
2. 失敗しないLDK照明の「3層構造」
心地よいLDKを作るには、ダウンライトだけでなく、役割の違う照明を組み合わせる「一室多灯」の考え方が重要です。
-
全般照明(ベース): 空間全体をふんわり明るくするもの(ダウンライトやシーリングライト)。
-
作業照明(タスク): キッチンでの調理やダイニングでの勉強など、特定の作業をする手元を照らすもの(ペンダントライトやスポットライト)。
-
演出照明(アクセント): 壁を照らして奥行きを出したり、インテリアを引き立てたりするもの(間接照明やブラケットライト)。
特に30代の子育て世代であれば、リビングで子どもが宿題をしたり、大人がPC作業をしたりする機会も多いはず。その場所には、しっかりとした「タスク照明」を配置しておくのが鉄則です。
3. 【後付けOK】「暗い」と感じた時のリカバリー策
もし、すでに完成したお家で「暗い」と感じている場合でも、天井を掘り直すような大規模工事をせずに改善する方法はあります。
ダクトレールを活用する
もしダイニングなどの天井に「引掛シーリング(照明を取り付けるソケット)」があるなら、簡易取付式のダクトレールを設置しましょう。レール上に複数のスポットライトを追加したり、光が広がるタイプのペンダントライトに変更したりするだけで、光の量は劇的に変わります。
「置く照明」で壁を照らす
最も手軽で効果的なのが、スタンドライト(フロアランプ)の導入です。部屋の隅や、テレビの横などに置き、光を「壁」や「天井」に向けて反射させてみてください。壁が明るくなるだけで、部屋全体の閉塞感が解消されます。
電球の「色」と「ルーメン数」を見直す
意外と見落としがちなのが電球自体です。電球色(オレンジ系)はリラックス効果がありますが、作業には向きません。もし交換可能なタイプであれば、少し白い「温白色」に変えるか、より明るい(lm:ルーメン数が高い)ものに交換するだけで、視認性が向上します。
4. 調光・調色機能は「必須」と考える
LDKは、朝はシャキッと朝食を食べ、昼は子どもの遊び場、夜はリラックスして映画を観る……と、時間帯によって用途が劇的に変わる場所です。
これから計画する方は、ぜひ「調光(明るさを変える)」と「調色(光の色を変える)」ができるタイプを選んでください。少しコストは上がりますが、状況に合わせて光をコントロールできることは、住み始めてからの満足度に直結します。
まとめ:照明は「暮らしのシーン」を想像して選ぶ
照明計画の失敗は、図面上の「点」だけで考えてしまうことで起こります。 「ここで子どもが絵を描くときは?」「夜、夫婦でお酒を飲むときは?」と、具体的な生活シーンを想像してみることが、後悔しない家づくりへの近道です。
「今のプランで本当に暗くないかな?」と不安になったら、ぜひプロの視点を取り入れてみてください。図面だけでは見えない「光の広がり」を整理することで、毎日を心地よく過ごせる住まいが完成します。