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外構後回しの落とし穴:“完成後の追加費用”チェックリスト
建物の打ち合わせに集中するあまり、外構(エクステリア)は「あとで考えよう」と後回しにされがちです。しかし、実際に住み始めてから外構を整えると、思わぬ追加費用や手戻りが発生することがあります。ここでは、外構を後回しにすることで起きやすい落とし穴と、事前にチェックしておくべきポイントをまとめます。
外構を後回しにしたときに起こること
・駐車スペースやアプローチの寸法が合わない
・エアコンの室外機や給湯器が邪魔で、希望の位置に塀やフェンスが作れない
・外構工事中に車が停められず、一時的な駐車場代が発生
・引き渡し後に改めて業者を呼ぶため、工事単価が上がる
建物が完成してからでは、配管・配線の取り回しを変更できないケースも多く、結果的に「外構費が高くついた」という声は少なくありません。
“追加費用”が発生しやすいポイント
以下の項目は、後から外構を整える際にコストアップしやすい部分です。
・土間コンクリート(駐車場)を後で打つ → 既存構造物の撤去費が発生
・フェンスや門扉の追加 → 基礎ブロックからやり直しになる場合あり
・境界ブロックの高さ調整 → 隣地との取り決めが必要
・照明・インターホンの追加 → 電気工事の再手配が必要
・ウッドデッキ・テラス → 給排水や勾配処理を再設計
外構工事は、建物との“取り合い”が多いため、建築中に全体の計画を立てておくことが重要です。
外構予算は「建築費の1割」が目安
一般的に、外構費用は建物本体価格の約10%が目安といわれます。
しかし、最初の資金計画で外構を含めていないと、予算オーバーを避けるために最低限の仕様にしてしまいがち。
結果として、住み始めてから「駐車スペースが足りない」「玄関前が暗い」など、後悔ポイントが出てきます。
住みやすさを左右する“外構の設計”
外構は単なる装飾ではなく、「生活動線」と「防犯」「メンテナンス性」を左右する要素です。
たとえば以下のような設計視点があるだけで、使い勝手が格段に変わります。
・雨の日でも濡れずに玄関まで行ける動線
・夜間の安全性を高める照明配置
・庭の水栓や電源位置の計画
・ゴミ置き場や自転車置き場のスペース確保
こうした生活の“細部”は、住み始めてから気づくことが多い部分でもあります。
チェックリスト:外構計画を後悔しないために
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外構の概算費用を資金計画に含めている
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駐車・駐輪スペースの位置と動線を確認した
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塀・フェンス・門柱の位置を図面で検討した
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給排水・電気配線と干渉しないか確認した
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将来のメンテナンス(植栽や舗装)の手間を考慮した
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建築会社と外構業者の連携が取れている
まとめ
家づくりで“後回し”にされやすい外構こそ、住み心地を大きく左右します。
完成後の費用アップや動線の不具合を防ぐためにも、建物計画と同時に外構の全体像を描いておくことが大切です。「建てる」と「暮らす」を一体で考えることが、満足度の高いマイホームへの近道です。