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2026年の住宅ローン金利はどうなる?変動金利派が備えるべきリスク

2026年の住宅ローン金利はどうなる?変動金利派が備えるべきリスク

2025年も残すところあとわずかとなりました。 所沢駅前のイルミネーションが輝くこの季節、本来ならクリスマスやお正月の準備で心浮き立つ時期ですが、今年はお金に関するニュースを見て、少し不安な気持ちで過ごされている方も多いのではないでしょうか。

連日のように報道される「金利のある世界」への転換。 これからマイホームを買おうとしている方、あるいはすでに変動金利でローンを組んでいる方にとって、「金利が上がったら、私たちの生活はどうなるの?」というのは、死活問題とも言える切実な悩みです。

「変動金利は危険だから、固定金利にするべき?」 「いや、まだ変動の方がお得だって聞いたけど……」

ネット上には様々な意見が飛び交っていますが「正解は一つではない」ということです。 大切なのは恐怖心に煽られることではなく、金利上昇の「仕組み」を正しく理解し、自分の家計がどこまで耐えられるかを知っておくこと。

今回は、2025年現在の金利情勢を踏まえ、変動金利を選ぶ人が絶対に知っておくべきリスクの正体と、家計を守るための具体的な防衛策について、分かりやすく解説していきます。

「金利のある世界」がやってきた2025年のリアル

まず、今の状況を整理しましょう。 長らく日本では「超低金利」が当たり前とされてきました。「変動金利0.3%台、0.4%台」という数字を見て、「借りなきゃ損」と感じていた時期もあったでしょう。 しかし、2024年から2025年にかけて、その潮目は確実に変わりました。

日銀の政策修正により、市場の金利はじわりと上昇傾向にあります。 固定金利(フラット35など)はすでに先行して上がっていましたが、ここに来て、多くの人が利用している「変動金利」の基準金利にも動きが見え隠れしています。

ただ、ここでパニックにならないでください。 「金利上昇」といっても、バブル期のようにいきなり5%や6%になるわけではありません。 現在の日本経済の状況を考えれば、急激な利上げは家計へのダメージが大きすぎるため、上昇は緩やかなものになると予測されます。

問題は、「0.1%でも上がったら困る」というギリギリの資金計画で組んでしまっている場合です。 所沢エリアで5,000万円〜6,000万円のローンを組むご家庭が増えていますが、借入額が大きいほど、わずかな金利上昇が総返済額に与えるインパクトは甚大になります。

変動金利の「麻酔」? 5年ルールと125%ルールの罠

変動金利には、急激な金利上昇から借り手を守るための「2つのルール」が存在することをご存知でしょうか。 多くの銀行で採用されているのが、「5年ルール」と「125%ルール」です。

一見、私たちを守ってくれるありがたい制度のように聞こえますが、FPの視点から見ると、これは「痛みを先送りする麻酔」のような側面も持っています。ここを誤解していると、将来大変な目に遭う可能性があります。

1. 5年ルール(返済額が変わらない安心と恐怖)

これは、「金利が上がっても、5年間は毎月の返済額を変えませんよ」というルールです。 例えば、毎月10万円返済している人が、金利上昇で本当は11万円払わなければならなくなっても、向こう5年間は口座から引き落とされる額は10万円のままです。

「なんだ、じゃあ生活は苦しくならないね!」 そう思った方、要注意です。 引き落とし額は変わりませんが、その中身(内訳)は劇的に変わっています。 本来減るはずだった「元金」の返済分が減り、その分が「利息」の支払いに充てられているのです。 つまり、毎月お金を払っているのに、借金(元金)が全然減らない……という現象が水面下で進行することになります。

2. 125%ルール(急激な負担増を防ぐ)

5年が経過して、いざ返済額を見直すタイミングが来たとします。 その時、もし金利が爆上がりしていたとしても、「新しい返済額は、これまでの額の1.25倍までしか上げません」というのがこのルールです。 毎月10万円だった人は、どんなに金利が上がっていても、6年目からの支払いは最大12万5,000円までしか上がりません。

これも一見安心に見えますが、払いきれなかった利息が消えてなくなるわけではありません。 では、その払えなかったお金はどうなるのか? それが、次に説明する最も恐ろしいリスク、「未払利息」です。

最悪のシナリオ「未払利息」とは何か

金利が急上昇し、毎月の返済額(125%ルールで抑えられた額)よりも、その月に発生する「利息」の方が高くなってしまった場合。 これを「未払利息」が発生した状態と言います。

分かりやすく言うと、 「今月の利息は13万円です。でも、あなたの支払いはルールで12万5,000円に抑えられています。足りない5,000円は、借金に上乗せしておきますね」 という状態です。

毎月ローンを払っているつもりなのに、元金が減るどころか、借金(未払利息)が雪だるま式に増えていく。 そして、35年の返済期間が終わった時、銀行から「まだこれだけ残債と未払利息が残っていますので、一括で返してください」と通知が来る……。 これが、変動金利における最悪のシナリオです。

もちろん、これは極端な金利上昇が起きた場合のケースですが、2025年を生きる私たちは、このリスクが「ゼロではない」ことを知っておく必要があります。

変動金利を選んでもいい人、ダメな人

ここまで怖い話をしましたが、それでも私は「変動金利=悪」とは考えていません。 固定金利に比べて金利が低い(=毎月の支払いが安い)というメリットは、依然として魅力的だからです。 重要なのは、自分がそのリスクをコントロールできるかどうかです。

変動金利を選んでも大丈夫な人

  • 余裕資金がある人: 金利が上がったら、手元の貯金を使って「繰り上げ返済」をし、元金を減らすことができる人。

  • 借入額に無理がない人: 年収に対する返済比率が低く(20%以下など)、多少支払額が増えても家計が破綻しない人。

  • 貯蓄習慣がある人: 毎月浮いた利息分を浪費せず、将来のためにしっかり貯蓄・運用できる人。

固定金利(またはミックス)を検討すべき人

  • ギリギリの予算で組む人: 今の金利で返済比率がカツカツな人。

  • 教育費のピークがこれから来る人: 今後10年〜15年で出費が増える予定があり、住居費の変動リスクを負いたくない人。

  • 精神的な安心を買いたい人: 「金利のニュースを見るたびにドキドキしたくない」という人は、安心料として高い金利を払う価値があります。

2026年流・予算6,000万円を守るための防衛策

では、これから所沢で家を買う私たちは、どうすればいいのでしょうか。 金利上昇局面における具体的な「守りの戦略」を3つ提案します。

1. 「ミックスローン」という折衷案

変動金利の安さと、固定金利の安心感をいいとこ取りする「ミックスローン」という方法があります。 例えば、6,000万円借りる場合、3,000万円を変動金利、3,000万円を固定金利で組むのです。 こうすれば、もし金利が上がっても影響を受けるのは半分の3,000万円だけ。全額変動にするよりもリスクを分散でき、全額固定にするよりも当初の返済額を抑えられます。

2. 変動金利を選びつつ、「固定金利のつもり」で払う

これが最もおすすめの最強の防衛策です。 変動金利(例:0.5%)で借りて、実際の返済額が月14万円だったとしても、自分の中では「固定金利(例:1.5%)で借りた」と仮定して、月16万円〜17万円を住居費として計上するのです。

差額の2万円〜3万円は、絶対に手を付けない「金利上昇対策用口座」に積み立てておきます。 もし金利が上がらなければ、それは将来のリフォーム費用や教育費、あるいは繰り上げ返済の資金になります。もし金利が上がっても、積み立てたお金を取り崩せば生活レベルを落とさずに済みます。

3. 物件価格そのものを見直す

「金利リスクが怖いなら、借りる額を減らす」のが一番確実な方法です。 所沢駅の徒歩10分以内を諦めて徒歩18分にする、新築ではなく築浅の中古物件+リノベーションを検討する、建物の坪数を3坪減らす。 借入額を500万円減らすことができれば、金利が1%上がった時のダメージを大幅に軽減できます。

迷っている時間が一番の「コスト」になるかも

最後に、2026年に家を買うか迷っている方へお伝えしたいことがあります。 「金利が怖いから、もう少し様子を見ようかな」 その気持ちは分かりますが、インフレが続く現在、「様子を見ている間に物件価格がさらに上がってしまう」というリスクも同時に存在しています。

3年前、「高すぎる」と言われていた物件が、今となっては「あの時買っておけばよかった」と言われる割安物件になっている。そんな現象が所沢でも起きています。 家賃を払いながら、金利と物件価格の両方が上がるのを待つのは、資産形成の観点からはあまり得策とは言えません。

大切なのは、リスクをゼロにすることではなく、リスクを正しく恐れ、対策を準備しておくことです。 「もし金利が2%になったら、うちの家計はどうなる?」 「繰り上げ返済するなら、いくら貯金があれば安心?」

そんな具体的なシミュレーションを、一度私たちと一緒にやってみませんか? おうちの買い方相談室 所沢店では、金融機関の営業トークではない、あなたの家計を守るための「中立的な立場」でのアドバイスを行っています。

不確実な時代だからこそ、どんぶり勘定ではなく、プロと一緒に緻密な作戦を立てましょう。 温かいコーヒーをご用意して、ご相談をお待ちしております。

 

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