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3月完成の建売は「決算期」が狙い目?値引き交渉のリアルと、安さに飛びつくリスク

3月完成の建売は「決算期」が狙い目?値引き交渉のリアルと、安さに飛びつくリスク

「建売住宅を買うなら、3月の決算期まで待ったほうが安くなるって本当ですか?」

年明け頃から、こうしたご質問が増えてきます。確かに、家電量販店や自動車ディーラーと同じく、不動産業界にも「決算セール」のような動きは存在します。しかし、数千万円が動く不動産取引において、「決算=無条件にお得」と信じ込むのは少々危険です。場合によっては、値引き額以上の「見えないリスク」を背負い込むことになりかねないからです。

今回は、業界の裏側を知る立場から、決算期の値引き交渉のリアルと、安易に飛びつく前に確認すべきポイントについてお話しします。

なぜ「3月」に売り急ぐのか?業界の裏事情

まず、不動産会社が3月に値下げをしてでも売りたい理由を整理しましょう。最大の理由は「銀行への対面(たいめん)」です。

建売業者の多くは、銀行から多額の資金(プロジェクト融資)を借りて土地を仕入れ、家を建てています。この借入金の返済期限が、プロジェクトの完了や決算期末に設定されていることが多いのです。 3月末までに引き渡しを完了し、売上として計上できれば、銀行からの評価は上がります。逆に在庫として残ってしまえば、次のプロジェクト資金が借りにくくなったり、金利負担が増えたりします。

だからこそ、「利益を削ってでも、3月中に現金化したい」という強烈なバイアスがかかるのです。この時期に、「価格改定」のチラシが増えるのは、こうした台所事情が背景にあります。

値引き交渉のリアル。「端数カット」か「オプション」か

では、実際にどれくらい安くなるのでしょうか。「3月なら500万円引き!」といった過度な期待は禁物です。

所沢のような需要の底堅いエリアでは、極端な投げ売りはあまり起きません。現実的なラインとしては、「端数(80万円や90万円)のカット」や、「100万〜200万円程度の価格改定」が一般的です。 また、価格そのものを下げるのではなく、「カーテンレールやエアコン、網戸(※建売ではオプションの場合が多い)をサービスします」という形で実質的な値引きを行うケースも多々あります。

ここで重要なのは、値引きを引き出すタイミングです。 「3月末までの引き渡し(入金)」が絶対条件であるため、3月に入ってから契約しても間に合いません。住宅ローンの審査期間を考慮すると、遅くとも2月中旬〜下旬には購入の意思決定をし、審査をスタートさせている必要があります。「3月末ギリギリに行けば安くなる」わけではないので注意が必要です。

「決算期の売れ残り」に潜む2つのリスク

「安く買えるならラッキー」と思いがちですが、そこにはプロとして看過できないリスクも潜んでいます。

1. 「突貫工事」のリスク

これが最も怖い点です。 「3月末の引き渡しに間に合わせる」ことが至上命題になると、現場では無理なスケジュールで工事が進められることがあります。本来なら数日かけて乾かす工程を短縮したり、雨の日でも構わず作業を進めたり……。いわゆる「突貫工事」です。 3月完成予定の物件で、工事が遅れ気味の場合は特に警戒が必要です。仕上がり精度が甘くなるだけでなく、将来的な不具合につながる可能性も否定できません。

2. 「売れ残る理由」がある物件

所沢市内の人気エリア、特に学区が良い場所や駅徒歩圏内の物件は、完成を待たずに(あるいは着工前に)売れてしまうのが今の市況です。 3月の決算期まで売れ残っているということは、厳しい言い方をすれば「誰も選ばなかった理由」がある可能性があります。 日当たりが悪い、前面道路が狭くて駐車しにくい、間取りに無理がある……。価格の安さに目がくらんで、こうした「生活の質」に関わるデメリットを見落とさないようにしてください。

賢い買い方は「インスペクション」を入れること

それでも、決算期の物件は予算を抑えたい方にとって魅力的な選択肢であることは間違いありません。 リスクを回避しつつ、賢く購入するための最善策は、「ホームインスペクション(住宅診断)」を入れることです。

特に、完成を急いだ物件の品質を確認するには、第三者のプロの目は不可欠です。 「床下の断熱材は落ちていないか」「屋根裏の通気は確保されているか」「建具の建て付けは正常か」。これらを契約前、あるいは引き渡し前にチェックすることで、突貫工事による施工不良のリスクを大幅に減らすことができます。

また、担当営業マンに「なぜこの時期まで残っていたのですか?」とストレートに聞くのも有効です。明確な理由(ローンキャンセルが出た、など)があれば安心ですが、言葉を濁すようなら要注意です。

「値引き」はあくまでオマケです。 数十年住み続けるマイホームにおいて、最も大切なのは「安心して暮らせること」。 目先の100万円の値引きよりも、日々の快適さや建物の品質のほうが、長い目で見ればはるかに価値があります。 「決算」という言葉に踊らされず、冷静に物件の本質を見極める目を持ちましょう。私たちも、そのための「利害関係のないアドバイス」を惜しみません。

 

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