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来年4月の入学に間に合う?「11月中」がラストチャンスとなる物件選びと、所沢市の転校手続きのリアル
所沢の街路樹も色づき、落ち葉が舞う季節になりましたね。
さて、この時期になるとお家の買い方相談室にはある「期限」を意識したお客様が急増します。 それは、「来年の4月、新学期に合わせて新居に入居したい!」というご相談です。
「子供が小学校に上がるタイミングで環境を整えたい」 「転校生にならずに、みんなと一緒に入学式を迎えさせてあげたい」
子供にはなるべく負担をかけたくないと思います。 ですがあなたがまだ物件を決めていないのであれば、来年4月の入居に間に合わせるためのタイムリミットは、「11月中」、つまり今月いっぱいです。
「えっ、まだ半年近くあるのに?」と思われましたか? 実は、不動産購入から入居までの道のりは、皆様が想像している以上に「待ち時間」と「手続き」が長いのです。 今回は、なぜ今動かないと間に合わないのか、その理由をカレンダーから逆算して解説するとともに、所沢市での転校手続きや、保育士目線で見た「入学直前の引越し」のリアルについて、包み隠さずお話しします。
カレンダーで見る「4月入居」へのカウントダウン
まずは、ゴールである「2025年4月1日」から逆算して、スケジュールをシミュレーションしてみましょう。 不動産購入は、スーパーで買い物をするように「お金を払ってすぐ持ち帰り」とはいきません。
【3月】引越し・新生活準備(ラストスパート)
3月は日本中が動く「引越し繁忙期」です。 引越し業者の予約は争奪戦。料金は通常期の2倍〜3倍に跳ね上がります。 しかも、3月中旬以降は、卒園式や卒業式があり、親も子供も感情的に忙しい時期。 この時期に「住宅ローンの決済(銀行での手続き)」や「鍵の引き渡し」を行っていると、荷造りが間に合わないという地獄を見ます。 理想を言えば、3月中旬までには引越しを終えていたいところです。
【2月】最終決済・内覧会・リフォーム
鍵を受け取るための「金銭消費貸借契約(ローンの契約)」や、建物の傷がないかチェックする「内覧会(立ち合い)」が行われます。 中古物件を買ってリフォームする場合、工事期間(1ヶ月〜)が必要なので、2月には工事に入っていないと間に合いません。
【1月】住宅ローン本審査・承認
年末年始を挟むのが最大のポイントです。銀行も役所も、12月末〜1月3日頃までお休みになります。 1月に本審査を申し込んでも、結果が出るのは中旬以降。そこから契約手続き…となると、あっという間に2月になります。 つまり、1月中にはローンの承認が降りていないと、3月引越しは黄色信号です。
【12月】売買契約・住宅ローン事前審査
ここが分かれ目です。 契約を結び、手付金を払い、膨大な書類を揃えてローンの審査に出す。 不備があれば再提出。 12月は皆様もお仕事が忙しい時期ですよね? 土日を使って銀行に行ったり、役所で印鑑証明を取ったりする時間は、意外と取れません。 12月中に「契約」まで完了していないと、4月入居のスケジュールは破綻します。
【11月】物件決定・意思決定(★イマココ!)
12月に契約するためには、11月中に「これだ!」という物件を見つけ、買付証明書(購入申し込み)を提出しなければなりません。 ライバルとの競合、価格交渉、親への相談…。これらにかかる時間を考えると、もう迷っている暇はないのです。
「注文住宅」は間に合わない? 物件種別ごとの攻略法
スケジュールの厳しさが分かったところで、次は「どんな家なら間に合うか」を見ていきましょう。 残念ながら、選択肢によっては既にタイムオーバーのものもあります。
1. 注文住宅(土地から購入):× 間に合いません
今から土地を探して、ハウスメーカーを決めて、間取りを打ち合わせして…とやっていると、着工は早くても春以降。完成は来年の冬になります。 「どうしても注文住宅がいい」という場合は、4月入居を諦めるか、「学区内での仮住まい(賃貸)」を覚悟する必要があります。 ただし、「建築条件付き土地」ですでにプランが決まっているものや、完成間近のモデルハウスを購入する場合なら、ギリギリ間に合う可能性はあります。
2. 未完成の建売住宅:△ 物件によります
所沢市内でも多く見かける「建築中」の建売住宅。 完成予定が「2月」や「3月」となっている物件なら、可能性はあります。 ただ、最近は資材不足や人手不足で工期が遅れることも珍しくありません。 「3月末完成予定」という物件は、天候次第で4月にずれ込むリスクがあるため、避けた方が無難です。 狙うなら「1月・2月完成予定」の物件です。
3. 完成済みの建売住宅:◎ 最も確実!
すでに建物が完成していて、即入居可能な物件。これが4月入居の本命です。 実物を見て確認できるので、「イメージと違った」という失敗も防げます。 11月中に契約できれば、余裕を持って2月〜3月に引越しができ、お子様の入学準備にも時間を割けます。
4. 中古戸建て・マンション:○ リフォーム次第
そのまま住める状態なら問題ありません。 しかし、クロス張り替えや水回りの交換など、大規模なリフォームを前提とする場合は注意が必要です。 リフォーム業者の手配や工事期間(2週間〜1ヶ月)を計算に入れると、11月中に物件を決めて、同時にリフォームの見積もりも取らなければなりません。
所沢市の「転校手続き」と「指定校変更」のリアル
家を買うエリアが変われば、当然「学区(通う学校)」も変わります。 ここで親御さんが一番気にするのが、「住民票を移すタイミング」と「実際に通い始めるタイミング」のズレです。
所沢市の場合、基本的には「住民票の住所地」に基づいて指定された学校に通うことになります。 しかし、3月下旬に引越し予定だけれども、手続きの関係で住民票を移すのが4月1日を過ぎてしまう…といったケースはよくあります。
まだ住んでいなくても、新入学の手続きはできる?
所沢市教育委員会では、住宅の売買契約書など「確実にそこに住むことが証明できる書類」があれば、住民票を移す前でも、新しい学校への入学手続き相談に乗ってくれるケースが一般的です(※「指定校変更」や「区域外就学」の申し立て)。
具体的には、11月〜12月に物件を契約し、その契約書の写しを持って教育委員会に行き、「4月からここに住みます」と申請します。 そうすれば、1月〜2月に行われる「入学説明会」に、新しい学校の方で参加できるよう手配してもらえます。
これが非常に重要です! 入学説明会に参加できないと、体操着のサイズ合わせや、必要な学用品のリスト入手が遅れ、入学式直前に慌てることになります。
「学期途中」での転校は避けた方がいい?
もし4月入居に間に合わず、5月や6月の引越しになった場合。 お子様は「転校生」としてクラスに入ることになります。 保育士としての経験から言うと、低学年のうちは順応性が高いので、そこまで心配しすぎる必要はありません。 ただ、やはり「4月のスタートライン」は特別です。 みんなが初めて顔を合わせ、席を決め、係を決める。その輪の中に最初からいられるかどうかは、子供の安心感にとって大きな差になります。 特に、人見知りのお子様や、環境の変化に敏感なお子様の場合は、やはり4月入学に合わせてあげるのが、親ができる最大のプレゼントかもしれません。
「学用品」という隠れたコストと手間
物件選びのスケジュールばかり気にしてしまいますが、母親として忘れてはいけないのが「入学準備」の負担です。 引越し作業と入学準備が重なると、本当に目が回るほど忙しくなります。
そして、意外と知られていないのが、「学校によって指定品が全然違う」という事実。
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体操着・ジャージ: 色もデザインも学校指定。名前の刺繍が必要な場合も。
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上履き: 指定の形がある学校と、自由な学校があります。
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防災頭巾: カバーの形や、椅子の背もたれにかけるタイプか座布団タイプか。
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算数セット・鍵盤ハーモニカ: 転校前の学校で買ったものが、新しい学校の規格と違うことも。
もし、引越しが決まらないまま今のエリアで入学準備を進めてしまい、3月末に急遽引越しが決まったら…。 「せっかく買った体操着が使えない!」「全部買い直し!?」 という、金銭的にも時間的にも悲惨な事態になります。
11月中に家を決めておけば、年明けの入学説明会で正しいリストを入手し、2月・3月の週末を使って、お子様と一緒にゆっくりと「新しい学校で使うもの」を選びに行くことができます。 「新しいお家と、新しいランドセル。楽しみだね」 そうやってお子様の心の準備を整えてあげる時間こそが、何より大切なのです。
「11月中」に決断するための5つのステップ
では、残された11月の数週間、具体的にどう動けばいいのでしょうか。
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「建売」と「中古」に絞る: 注文住宅への未練は断ち切りましょう。所沢エリアの建売は、最近とても性能が良く、おしゃれな物件が増えています。「建売=妥協」ではありません。
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エリア(学区)を確定させる: 「どの小学校に通わせたいか」を最優先に。候補の学校周辺を歩き、通学路の安全性をチェックしてください。
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銀行の事前審査を通す: 物件が決まってから審査していては遅いです。予算6,000万円前後で、事前に仮審査を通しておけば、良い物件が出た瞬間に「買います!」と手を挙げられます。
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週末は全て内覧に捧げる: 11月の土日はあと数回しかありません。レジャーは我慢して、家族総出で物件を見に行きましょう。
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「100点満点」を求めない: これが一番大切です。駅距離、広さ、日当たり、価格…。全ての条件を満たす物件は存在しません。「学区」と「入居時期」を優先するなら、他の何か(例えば駅距離など)は70点でも合格とする勇気が必要です。
まとめ:親の「決断」が、子供の「安心」を作る
家を買うというのは、大きな決断です。 数千万円の買い物を、期限に追われて決めるなんて怖い…と思う気持ち、よく分かります。
でも、期限があるからこそ、人は真剣に考え、決断できるという側面もあります。 ダラダラと悩み続けて、結局タイミングを逃し、「やっぱりあの時買っておけばよかった」と後悔する。 あるいは、4月に間に合わず、子供に悲しい思いをさせてしまう。 それこそが、最大のリスクではないでしょうか。
11月中に動けば、まだ間に合います。 所沢市内には、完成済みで即入居できる優良な建売物件や、状態の良い中古物件がまだ残っています。 ですが、同じように「4月入居」を狙っているライバルのご家族も、今まさに動き出しています。良い物件は、本当に早い者勝ちです。
「我が家の場合、今から動いて間に合う物件はある?」 「所沢の〇〇小学校の学区で探したいんだけど…」
そんな疑問があれば、すぐにお家の買い方相談室にご相談ください。 4月の新生活に間に合わせるための最適なスケジュールをご提案します。
さあ、カレンダーを見てください。 来年の春、ピカピカのランドセルを背負ったお子様が、「いってきます!」と笑顔で飛び出していく玄関は、今の賃貸のドアですか? それとも、新しいマイホームのドアですか? 決めるなら、今です。